CommonMP
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CommonMP:project
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水・物質循環解析ソフトウェア共通基盤に関するシンポジウムが開催されました

 2007年4月に「水・物質循環解析ソフトウェア共通基盤開発プロジェクト」が開始されてから、ソフトウェア開発期間3年間のうち約2年経過した2009年3月12日に、建設交流館(大阪)にて「水・物質循環解析ソフトウェア共通基盤の開発に関するシンポジウム」が開催されました。今回のシンポジウムでは主にCommonMPのプロトタイプの公表や、土木学会小委員会で議論してきたCommonMPのライセンスに関する考え方、今後国土交通省等におけるCommonMPの活用方法についての報告が行われました。年度末の忙しい時期にかかわらず70名程度の参加者があり、シンポジウムは盛況でした。

 
   シンポジウムの詳細 →パフレットの表示(PDFファイル)

 冒頭、国総研の大平河川研究部長より「CommonMP開発・運営体制」と題して、国土交通省河川局、都市・地域整備局下水道部、国土技術政策総合研究所、土木学会、建設コンサルタンツ協会及び全国上下水道コンサルタント協会の6者を構成員とするコンソーシアムを結成し、河川分野だけでなく下水道分野も含めた河川・流域における水・物質循環解析のためのより広範囲な連携を目指すことを発表しました。

  国総研河川研究部の菊森主任研究官のCommonMPの開発状況関する報告に続いて、京都大学の立川准教授から、土木学会小委員会で議論してきたCommonMPのライセンスに関する考え方や今後の小委員会の活動予定を公表しました。それによるとCommonMPは基本的にオープンソースで開発し、要素モデルについてはCommonMPのライセンス形態によらず、開発者がライセンス形態任意に決めることができるようにする方向でまとまりつつあるということです。

  その後休憩を挟んで、建設技術研究所の荒木主任によりCommonMPのプロトタイプのデモが実施されました。パシフィックコンサルタンツの河上氏からはCommonMP上でFortran等で開発した既存プログラムを稼動させる方法についての発表がありました。

  国土交通省河川局河川計画課河川情報対策室の五道室長からは「国土交通省におけるCommonMP 活用の取り組み」と題して、ゲリラ豪雨対策の一環として、XバンドMPレーダを整備して集中豪雨や局地的な大雨の監視・観測の強化を図ること、国土交通省の各地方整備局に設置される水災害予測センターに、CommonMPに対応した統合的な洪水予測システムを構築していくことが述べられました。

  国総研河川研究室の菊森主任研究官より、3月末までにCommonMPのプロトタイプ等をウェブサイトからダウンロードできるようにし、ユーザの評価を受けるようにすることや平成21年度にはCommonMPの要素モデルの作成や利活用のための講習会を各地で開催する旨の報告がありました。

  最後に中央大学の山田教授より「水の安全保障戦略機構」というセクター横断的な組織により水政策に関する議論がなされており、CommonMPもその流れの中にあることが述べられました。


  会場からは、要素モデルの最小単位の考え方や実装手法、CommonMPの対応OSに関すること等の質問が出されました。これらは実際にCommonMPを使用したり、要素モデルを開発したりすることを念頭においた質問であると考えられますが、今回のシンポジウムにおいてはCommonMPのリリースを実現するものとしてとらえ、それに対応しようという意気込みが感じられました。CommonMPの講習会やシンポジウムはすでに4回行ってきており、質問内容や会場の反応が徐々にCommonMPに対して肯定的かつ現実的になってきたと感じられました。また、今回は損害保険やシンクタンク等の土木分野以外からの参加者がありました。ユーザの裾野が広がりを見せつつあるとの印象も受けました。

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